JARBS(Japan Antimicrobial resistant Bacterial Surveillance)は、国立感染症研究所薬剤耐性研究センターが、2019年に国立研究開発法人 日本医療研究開発機構(AMED)の支援を受けて開始した、日本全国を対象とし厚生労働省院内感染対策サーベイランス事業(JANIS)とリンクした薬剤耐性菌のゲノム解読に基づくサーベイランスです。
 2019年以来、参加医療機関の皆様に多大な御協力をいただいておりますことに、まずこの場を借りて改めて深く御礼申し上げます。

 2019年から2021年までのJARBS第一期の経験に基づき、今後の運用の大幅な改善のため、以下の点を改良いたしました。

  1. 菌株データのアップロードと還元データのダウンロード(およびJARBS全体の成果の公開)が可能な本Webシステムの構築
  2. 菌株データ入力を簡略化し、JANISデータベースと連携して効率化したExcelシートの開発
  3. 収集対象の菌種の見直しを行い、収集対象株数を絞り込んだ上で、対象とする全菌株をゲノム解読できる体制の構築

 この改善に基づき、改めてグラム陰性桿菌と腸球菌の動向に関する全国サーベイランスJARBS-GNR・VRE 2.0を計画いたしました。
 ゲノム解読によって耐性遺伝子や病原性遺伝子を網羅的に検出し、菌株の高精度な型別を行った結果を還元することで、日本全国の主要な薬剤耐性菌の動向をゲノム・遺伝子レベルで監視するサーベイランスを、ご協力いただける皆様と共に引き続き発展させていければと存じます。
 なお、本サーベイランスでは御協力頂ける医療機関を常時募集しております。新たに御参加を御検討頂ける場合には、左記の「お問い合わせ」を通じて御連絡頂ければ幸いです。  どうぞよろしくお願い申し上げます。